レゴ®シリアスプレイ®
▶レゴ®シリアスプレイ®とは?
「レゴ®シリアスプレイ®」はNASAやGoogleを始めとした多くの企業が取り入れている研修手法の一つで、文字通りレゴ®ブロックを用いたワークショップです。「レゴ®ブロック」といえば有名なおもちゃですが、「レゴ®シリアスプレイ®」は2000年ごろにLEGO®社によって開発された対話の手法です。その手法は、MIT(マサチューセッツ工科大学)メディアラボのシーモア・パパート教授が提唱した教育理論「コンストラクショニズム」に基づいており、NASAやGoogleを始めとした企業でも導入されていて、世界中で実施されているワークショップの一つです。実施には、所定のトレーニングを受けたファシリテーターが必要、且つ規定の「レゴ®ブロック」のセットが決まっていたりと、「レゴ®ブロック」を用いて対話をするためのフレームワークが規定されていることが特徴です。
レゴ®シリアスプレイ®が効果を発揮する場面
チームメンバーのモチベーションが上がらない
チーム内の会話が少なく、コミュニケーションに課題がある
チームメンバーが向いている方向やゴールがバラバラで、チームの一体感がない
「レゴ®シリアスプレイ®」では、誰もが一度は遊んだことのあるおもちゃ「レゴ®ブロック」を活用して、頭の中のイメージを見える化します。「レゴ®ブロック」の作品を通して、普段なかなか言語化しにくいチームメンバーの想いやビジョンをについて対話することで、「組織のビジョン作り」「チームビルディング」「コミュニケーション力強化」などの効果を期待できます。
▶レゴ®シリアスプレイ®のやり方
最初にファシリテーターから、作品を作るための「お題」が提示されます。「レゴ®シリアスプレイ®」では、この「お題」がとても重要で、ファシリテーターはお題作りのために事前に徹底的なヒアリングをします。例えばチームビルディングの場合には、「あなたにとっての理想のチーム」などのお題が提示され、そのお題に基づいて参加者が作品を作ります。
次に他のメンバーに向けて、作品を通してお題についての自分の考えや想いを語ります。「この作品は、わたしの理想のチームです。この部分が◯◯を意味していて……」というように、作品を通して語っていきます。
ここでは「作品を通して語る」のがポイントです。受講者には話すのが得意な方も、そこまで得意でない方もどちらもいらっしゃいますが、「レゴ®シリアスプレイ®」では必ず、最初に手を使ってお題に対する自分なりの考えを形にしてもらいます。作品をベースに話してもらうことで、お題から離れず、それぞれの考えを共有することができます。
最後にレゴ®ブロックの作品づくりを通じて、対話を行います。このステップでは、まず他のメンバーから質問をします。例えば、「ここのブロックが赤いのはなぜですか?」「ここの旗にはどんな意味があるのですか?」と聞いていくことで、本人も気が付かなかった作品の意味を振り返っていきます。
ここでポイントになるのは「あえて言うなら」。作品を作るときには「そんなこと考えてなかった……」というポイントについても、「あえて言うなら、こういうことかも」と答えていくことで、本人も気がつかなかったような自己理解を促進することになります。