昭和の常識が通じない?Z世代との世代間ギャップを埋めるコミュニケーションのヒント

様々な世代が共に働く現代の職場。

上司

「若手に話が通じにくくなった」
「思ったように伝わらない」

と感じる管理職の方も少なくないのではないでしょうか。
特に、団塊世代など昭和生まれの上司と、Z世代などの若手の間には、仕事観や価値観、言葉の受け取り方において世代間ギャップ(ジェネレーションギャップ)が生じる場面が見られます。

本記事では、昭和生まれとZ世代の間に起きがちなジェネレーションギャップの背景をひもときながら、現代に求められるコミュニケーションについて考えていきます。
世代間ギャップを対立ではなく多様性として受け入れ、組織の力に変えていくためのヒントをお届けしますよ。
ぜひ最後までお読みいただき、人材育成やチームづくりにお役立ていただければ幸いです。

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昭和生まれが育った働き方の常識

昭和生まれの方々の働き方には、近頃のZ世代などの若手とは大きく違う前提や価値観があります。
まずは昭和生まれの方々が育ってきた社会について紹介します。

苦労は美徳であり、我慢が評価される空気

高度経済成長期からバブル期にかけて、昭和の社会ではがんばれば報われるという価値観が広く共有されていました。
長時間働き、時には無理をしてでも成果を上げる姿勢が称賛され、多少の理不尽にも耐えることが社会人として当然とされていた時代です。
こうした空気感の中で育った昭和生まれの方々にとっては、努力や根性が人を育てるという信念が自然と根づいています。

上司

「若手にはもっと苦労させないと」
「甘やかしては伸びない」

といった考え方を持つ方が多いのも自然なことなのです。

仕事中心が当たり前という価値観

当時は終身雇用や年功序列が一般的であり、一社に長く勤め、組織の中で少しずつ信頼を築いていくことが成功への道とされていました。
仕事を最優先にし、私生活よりも業務を優先する「会社人間」が理想の姿とされる風潮もありました。
仕事中心の価値観は、時代の要請と一致していたこともあり、当時の企業成長を支えていた側面もあったのです。

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Z世代が大切にする価値観

デジタルネイティブといわれるZ世代には、昭和生まれの世代とはまた別の価値観や働き方の優先順位があります。
Z世代の方々が何を重視し、どんなスタイルで仕事に向き合っているのかを整理します。

Z世代の特徴についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。あわせてご参考くださいね。

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ワークライフバランスを重視する

Z世代は「働くこと」そのものよりも、「どのように働くか」や「どう生きたいか」を重視する傾向があります。
長時間働くことや我慢すること自体には価値を見出さず、むしろ「時間内で成果をだせる環境か」や「心身の健康が保てるか」が大切だとの声も増えてきています。
自分の時間や家族との関係、趣味や副業なども大切にしながら働くスタイルを一般的ととらえる方が多いのです。

合理性を求める

Z世代の多くは、指示や命令よりも業務そのものの理由や、業務自体に納得できるかを大切にする傾向があります。
「とにかくやれ」よりも、「なぜやるのか」、「どう進めるのか」を伝えることで、主体的に動きやすくなるケースが多いのです。
上司との関係性にも合理性を求める傾向があり、

上司

「上だから絶対」
「昔はこうだった」

というような非合理的な論理には距離を置きがちです。

タイムパフォーマンスを重視する

Z世代には、タイムパフォーマンスの意識が、昭和生まれの世代よりも強く根づいている傾向にあります。

タイムパフォーマンスとは:
費やした時間に対する効果や成果、すなわち「時間対効果」のこと。

昭和生まれの方がもちがちの、長くがんばることが美徳という価値観よりも、限られた時間で成果を出すことやムダを減らすことを重視する方が多いのです。
動画やSNSなどの短時間コンテンツに慣れ、情報にあふれた環境で育ったZ世代にとっては、時間をどう使うかが大きな判断基準のひとつとなっています。
冗長な会議や資料、指示や、目的が見えにくい業務には、”タイパ”を重視するZ世代には強い違和感を覚えさせてしまうケースが多いのです。

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世代間ギャップを乗り越えるコミュニケーションとは

世代間ギャップをなくすには、違いを否定するのではなく、お互いを知る姿勢が大切です。
世代を超えて信頼関係を築いていくためのコミュニケーションの工夫を紹介します。

違いを理解しようとする姿勢を持つ

昭和生まれの方が長年の経験から得た知識や価値観は、貴重な財産です。
しかし、昭和の価値観や働き方の前提と今の社会環境では、前提そのものが大きく異なっています。
昭和生まれの方の知識が「正解」だとしても、そのままZ世代などの若手に伝わるとは限りません。

上司

「昔はこうだったから、こうすべき」

と伝えるのではなく、まずは「相手はこう考えるのか」と相手を理解する意識をもちましょう。
世代間ギャップの解消において、大切なのは「違いを否定しない」ことです。

上司

「なぜそう考えるのだろうか」
「どんな背景があるのだろうか」

相手の立場を理解しようとする姿勢が重要です。
相手を知ろうとするだけで、関係性はずいぶんと柔らかくなりますよ。

育てるのではなく「共に育つ」視点へ転換する

昭和生まれの世代が育ったマネジメントでは、経験のある上司が、経験の浅い部下を一方的に育てることが当たり前とされていました。
しかし、世代も価値観も多様化した今、そのスタイルではうまく機能しづらくなってきていていることは、皆さんにもご想像いただきやすいでしょう。
令和の昨今、求められているのは、「育てる」側と「育てられる」側の上下関係ではなく、「お互いに学び合い、高め合う」関係性ではないでしょうか。
若手の柔軟な発想や新しい感覚に学ぶ姿勢を上司が持つことで、自然と信頼関係も育ちやすくなりますよ。

また、「教えてやる」という声掛けではなく

上司

「一緒に考えましょう」

という声掛けに変えるだけで、相手の受け取り方が驚くほど変わることもあります。
共に育つ関係づくりは、部下の成長だけでなく、上司自身のマネジメント力や柔軟性を磨く機会にもなりますよ。

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まとめ

昭和生まれの上司とZ世代の若手社員の間にある世代間ギャップは、単なる年齢の違いにとどまらず、育ってきた時代背景や価値観の違いが色濃く影響しています。
働き方に対する考え方、時間の使い方、上司との関係性など、それぞれに正しさがあり、どちらかが間違っているわけではありません。
だからこそ、上司の皆様には、

・違いを理解しようとする姿勢
・共に成長する意識

をもっていただき、世代間ギャップを乗り越え、活かし合うコミュニケーションを実践していただきたいのです。
本記事でご紹介したようなコミュニケーションの工夫を実践することで、世代間の対立をやわらげ、信頼に基づいた関係性が築かれやすくなります
結果として、

・若手の定着と活躍
・組織のエンゲージメントの向上
・チームとしての自己肯定感の向上

にもつながっていくはずです。

世代間ギャップを“壁”ではなく“強み”として捉え直すことが、これからの人材育成のカギとなりますよ。

ぜひ明日からのコミュニケーションに取り入れてみてくださいね。

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