Z世代の早期離職を減らすために上司ができることとは?職場ですぐに取り組める対策をご紹介。

最近の若手はすぐに辞めてしまう。
育てる意味を感じられない・・・

Z世代(1997年頃以降の生まれ)の存在感が増している現代の職場。
Z世代の早期離職に頭を抱える上司層の方の声をよくいただきます。
Z世代のメンバーは、団塊世代など上司層の世代と異なる価値観や働き方を持っている方が多く、上司と部下の間の世代間ギャップに苦しむ方が多いのも事実です。
ギャップが深まってしまうと、コミュニケーションの断絶やメンタルヘルスへの影響など悪い状況が続いてしまい、Z世代の早期離職につながるケースもあるのです。
本記事では、Z世代の特徴を理解し、彼らの離職を防ぐために上司がどのような対策ができるかを解説します。

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Z世代の特徴

Z世代はデジタルネイティブと呼ばれるように、インターネットやスマートフォンを日常的に使って育った世代です。
彼らの働き方や価値観は、団塊世代(戦後〜1964年頃の生まれ)X世代(1965-1980年頃の生まれ)などとは大きく異なっている場合が多く、職場でも新しいアプローチが必要です。
Z世代の代表的な特徴をいくつか見ていきましょう。

デジタルネイティブの働き方

Z世代は幼い頃からデジタルツールやインターネットに親しんでおり、これらを活用することに抵抗がない世代です。
仕事でも効率的にオンラインツールを活用し、リモートワーククラウドベースでの共有を好む傾向があります。
また、情報を迅速に取得し、シェアする能力に優れているため、スピーディーな仕事の進め方を求めるメンバーが多いのもこの世代の特徴です。

フラットでオープンなコミュニケーションを好む

Z世代は上下関係にこだわらない、フラットでオープンな対話を好む傾向にあります。
彼らが日常的に使用してきたSNSなどインターネット上のコミュニティでは、年齢や肩書に関係なく自由に意見交換が可能です。
SNSが身近なZ世代のメンバーにとって、上下関係や性別などの関係のないフラットでオープンな交流がごく当たり前なのです。
職場の上下関係などを理由に、彼らが職場で自分の意見が言いづらいと感じてしまった場合、彼らの心理的安全性が確保されず、離職につながってしまうことも想定されます。

ワークライフバランスを重視

Z世代は仕事とプライベートのバランスを非常に大切にするメンバーが多いことは、皆さんにもご想像いただきやすいでしょう。
従来の世代に多い長時間労働や仕事第一という価値観に対しては抵抗を感じることが多く、リモートワークやフレックスタイムといった柔軟な働き方を求めるメンバーがほとんどです。
また、「タイパタイムパフォーマンス」という言葉にあらわれているように、彼らは同じ時間をかけた際に得られるメリットの量や質を非常に重要視しています。
効率的な働き方を追求し、自分の時間を大切にして、その時間で余暇や自己成長の機会を多く得ようと考える傾向にあるのです。

ダイバーシティへの強い意識

Z世代は、ダイバーシティ(多様性)を非常に重視しています。
幼少期からインターネットやSNSで世界中の多様な情報にアクセスできる環境で育ったZ世代。
彼らは、多様な考え方や背景を持つ人々のことを見聞きし、交流する中で、違いを受け入れ、尊重する姿勢が育まれてきたといえます。
職場でも多様性を尊重し、誰もが公平に尊重される環境を求める傾向にありますよ。
企業の方針や働き方が多様性を尊重していない場合、違和感を覚え、長くその環境で働き続けることに不満を持つケースもあります。

Z世代の特徴についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。

関連記事:
Z世代とはどんな世代?特徴と効果的な指導法を理解し、職場の世代間ギャップを解消する方法

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Z世代の早期離職の理由

厚生労働省が2023年10月に発表した新規学卒就職者の離職状況 によると、就職後3年以内の離職率は新規大学卒就職者で32.3%となっています。

参照:新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します|厚生労働省

新卒で入社した社員のうち3割が入社後3年以内に離職するという高い離職率を示す背景のひとつに、世代間ギャップがあります。
新卒社員、すなわちZ世代のの早期離職の理由を紹介します。

求める職場環境とのミスマッチ

従来のピラミッド型の上下関係が厳しい職場では、Z世代は働きにくさを感じることが多いです。
フラットな組織やオープンなコミュニケーションを好むZ世代のメンバーにとって、上司からの一方的な指示や命令だけが行われるようなこれまでのマネジメント環境は、自己表現や意見交換ができないストレスフルな場所となります。
上司の世代から考えると当たり前のマネジメントでも、Z世代にとっては大きなストレスとなり、こうした世代間ギャップが離職につながるケースが多く見られます。

コミュニケーションの問題

オープンでフラットなコミュニケーションを求めるZ世代は、自分の意見が言いづらいと感じる職場では働きづらさを感じるケースが多いです。
「若手のうちは自分の意見なんて言えなくて当然では?」という上司の方からの声もいただきますが、Z世代はコミュニケーションがストレスなく取れることを重要視するメンバーがほとんどなのです。
自分の意見が言いづらい、話を聞いてもらえない、など、心理的安全性が確保されていないとZ世代のメンバーが感じる職場では、当然、離職のリスクが高まります。
コミュニケーションがうまくとれない場合、メンタルヘルスの問題に発展することも少なくなく、最終的には離職を選ぶことも少なくありません。

成長機会とキャリアアップへの期待のギャップ

タイパを重視するZ世代のメンバーは、仕事において自己成長やスキルの向上を強く求める傾向にあります。
従来の「年功序列」や「長期的なキャリアプラン」を重視する働き方よりも、短期間での成長や成果を重視し、キャリアアップを早い段階で望む場合が多いです。
明確なキャリアパスが示されていない場合や成長機会が少ない職場では、モチベーションが下がり、早期離職につながることが考えられます。

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Z世代の離職率を下げるために上司ができること

Z世代の特性を理解し、彼らに合ったサポートを行うことで、若手の早期離職を減らしていきましょう。
職場ですぐに取り組める、具体的な対応策を紹介します。

フラットでオープンなコミュニケーションをとる

Z世代の離職を防ぐためには、彼らのメンタルヘルスに配慮した職場環境を整えることが不可欠です。
心理的安全性を確保し、誰でも気軽に意見を言える雰囲気を作ることで、ストレスを軽減させることができます。
そのためには、ぜひ意識してオープンなコミュニケーションをとっていきましょう。
意図的にオープンなコミュニケーションを取る時間や空間をつくることも大変重要ですよ。

例えば、「雑談用チャット」を開設したり、交流のためのワークショップを開催したりするのも手です。

また、団塊世代など上司の世代は特に、上司が指示を出す存在であると考えているケースも多いでしょう。
しかしZ世代と対峙する上司の方にはぜひ、指示を出す上司であるのではなく、彼らをサポートし、共に成長する姿勢を示す上司であることをお勧めします。
旧来の統制型のマネジメント手法から脱却し、上司として彼らのそばに寄り添うことで、信頼関係を築くことができますよ。

Z世代とのコミュニケーションについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。

関連記事:
Z世代の特徴と職場での効果的なコミュニケーション術。世代間ギャップを乗り越え、Z世代の強みを引き出すポイント。|エナジーソース

柔軟な働き方の提供

Z世代のメンバーが、固定の時間や場所で働くことに強いこだわりを持っていないことは、皆さんも想像に難くないと思います。
彼らはむしろ、リモートワークフレックスタイム制度を活用し、仕事とプライベートのバランスを保ちたいと考えているものです。
上司はこうした柔軟な働き方を提供することで、Z世代のメンバーの働きやすさを向上させることができますよ。
上司の世代などからは想像もできない働き方かもしれませんが、効率を重視するZ世代には当たり前の要求ともいえます。
成果を重視し、働き方を自由に選べる環境を整えることが、Z世代にとって重要なモチベーション維持のポイントとなるのです。

成長機会とキャリアパスの提示

タイパを重視するZ世代は成長を実感できる環境でこそ、長期的に働き続ける意欲をもつものです。
定期的なフィードバックを行い、彼らがどのように成長しているかを確認し、キャリアアップの道筋を明確に示すことが重要です。
また、社内研修やスキルアップの機会を提供し、彼らが自己成長を感じられるようにすることが、離職防止の鍵となります。

多様性を尊重する職場文化の推進

Z世代のメンバーは多様性が尊重され、意見を自由に表現できる職場を求める傾向にあります。
上司の方はぜひ、犠牲的な上下関係のないフラットな組織文化を推進し、多様な意見を受け入れる姿勢を見せていきましょう。
職場のメンバーの様々な価値観や背景を受け入れ、メンバー同士が積極的にコミュニケーションを取れる環境を作ることは、職場風土の改善とともに、エンゲージメントの向上につながりますよ。
若手の離職率の低下につながることは言うまでもありません。

世代間ギャップを理解するための研修を行う

異なる世代が共に働くためには、お互いの価値観や背景を理解することが重要なのは言うまでもありません。
各世代の特徴やコミュニケーションスタイルを知る研修を通して、効果的なコミュニケーション方法を身につけることを目指しましょう。

Z世代のモチベーションやコミュニケーションについて学ぶと、「刺さる褒め言葉」や「凹む激励の言葉」などを知ることができ、大変有益です。
Z世代についての理解を深めることはもちろん、彼らの特徴を生かす研修を行うことで、職場全体のスキルの底上げを図れますよ。

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まとめ

この記事では、Z世代の早期離職を防ぐために彼らの特徴や価値観を理解し、それに合ったサポートや環境整備が重要であることを紹介してきました。

・フラットでオープンなコミュニケーションを心がける
・柔軟な働き方を提供する
・若手に成長機会を積極的に与える
・多様性を尊重する職場文化を推進する

ことは、Z世代のモチベーションを高め長期的なエンゲージメントを築くことにつながりますよ。

また、世代間ギャップに関する研修を行うことも大変役立ちます。
Z世代のモチベーションをアップする言葉や、使わない方がいい言葉など、具体的な知識は今後のコミュニケーションの大きな武器となることでしょう。

Z世代が安心して働き続けられる環境を整え、早期離職を防いでいきましょう。

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