世代間ギャップを乗り越え、心理的安全性の高い職場をつくる|各世代の特徴を活かしあい、強い組織へ

現代の職場では、団塊の世代からZ世代まで多様な世代が共に働いています。
ベテランの世代と若手の世代が同じ組織で協力しながら業務を進めるなかで、

上司

「考え方が違う」

若手

「価値観が合わない」

といったギャップが生じることは珍しくありません。
世代間ギャップを理解し、適切に解消すると

・職場の心理的安全性を確保できる
・組織の生産性を向上できる
・従業員エンゲージメントが向上する

などのメリットが期待できます。
本記事では、世代間ギャップが生じる要因を整理し、解消のための具体的な方法を紹介します。ぜひ最後までお読みください。

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世代間ギャップはなぜ生じるのか?

世代によって育った環境や社会背景が異なるため、仕事に対する価値観や姿勢にも違いが生まれます。
価値観の違いは、意図せずとも誤解を招き、世代間の溝を深める要因となります。
世代間ギャップが生じる原因のうち、職場でトラブルにつながりやすい2例を紹介します。

コミュニケーションスタイルのギャップ

世代によって好むコミュニケーションのスタイルも大きく異なります
例えば、

ベテラン
対面での報・連・相を重視し、細やかな指示や進捗確認を求めることが多い

若手
チャットやメールなどを活用し、簡潔で効率的なやり取りを好むことが多い

傾向があります。こうした違いにより、

上司

「報連相が不足している。」

若手

「無駄な会議が多い。」

といった不満が生じやすくなります。

また、意思決定のプロセスにも違いがあります。

ベテラン
経験や実績を重視し、前例をじっくり鑑み、慎重に決定を下すことが多い

若手
スピード感ある意思決定を好み、迅速なフィードバックを求めることが多い

このような違いは、業務の根幹ともいえるコミュニケーションの齟齬であるため、コミュニケーションエラーの原因になりかねません。
小さな齟齬が積み重なると、意図せずとも上司と部下の間に軋轢が生じるケースもあり、注意が必要です。

キャリア観の変化

キャリアに対する考え方も、世代によって大きく異なります。

ベテラン
・一つの会社で長く勤めることが自身の成長と安定につながる
・仕事は努力と忍耐が重要
・組織への忠誠心が強い
・転職や副業は慎重になる

若手
・スキルを高めながらキャリアを築きたい
・柔軟な働き方やワークライフバランスを重視
・自分にとって最適なキャリアパスを常に考える

傾向があります。このような価値観の違いが、

上司

「若手はすぐに辞めてしまう。」

若手

「上司の仕事の進め方は効率が悪い。」

といった軋轢を生むことがあります。

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出演情報

代表 高村が、NHK『ニュースウオッチ9』に出演し、世代間ギャップの現状と世代間ギャップ研修についてコメントしました。【登場者】代表取締役 高村 幸治(たかむら こうじ)【番組名】ニュースウォッチ9【内容】世代間ギャップについて[…]

NHK出演時映像

世代間ギャップを解消するためのアプローチ

世代間ギャップを解消し、各世代の特徴を活かし合うための考え方と、具体的なアプローチを紹介します。

自分の価値観を知る

世代間ギャップを解消するためには、まず自分自身の価値観や考え方を理解することが重要です。
人は誰しもが、自分が育った環境や経験に基づいて物事を判断しがちです。
まずは自分の判断が唯一の正解であるはずがないという意識をもつことが、世代間の相互理解につながります。
まずは自身のキャリア観や仕事観を振り返り、「なぜそう考えるのか?」を問い直してみることが有効です。

自己理解を深めることで、自分と異なる価値観の相手を受け入れる心の余裕が生まれ、より良いコミュニケーションの土台を築くことができますよ。
その結果、世代間の対立を減らし、円滑な職場環境をつくることにつながるでしょう。

フィードバックの方法を工夫する

世代間のギャップを埋めるためには、心理的安全性の確保が不可欠です。

心理的安全性
「どんな意見を言っても罰せられない。」と感じる職場環境を作ること。
参考:ResearchGate「Psychological Safety, Trust, and Learning in Organizations: A Group-level Lens

心理的安全性が低い職場では、従業員は「発言すると否定されるのではないか」と不安を抱き、意見を出しにくくなります。

若手

「何も言わない方がマシ。」
「面倒ごとに巻き込まれないように触れないでおこう。」

といった気持ちの原因にもなり得ます。
こうした状況を防ぐために、管理職が率先して対話の場を設け、どの世代の意見も尊重される文化を醸成していきましょう。

具体的な方法として、フィードバックの方法を工夫することが挙げられます。
例えば、

部下の発言に対して即座に否定するのではなく、まずは共感を示しながら「なぜそう思ったのか?」などの質問を繰り返してみてください。

まずは共感、というのは当たり前のように感じるかもしれませんが、特に上司層の方が若手に対して実践してみようとすると意外と難しいものです。
少しずつの工夫を重ね、対話を深めていきましょう。
心理的安全性が確保された職場では、世代を超えて自由に意見を交わせる職場環境が実現し、組織の成長にもつながりやすくなりますよ。

コミュニケーションを工夫する

世代間のギャップを縮めるためには、相互理解を深めるコミュニケーションの時間を意識的にとることが不可欠です。
異なる世代にはそれぞれ異なる価値観や経験があり、それらを共有し合うことで誤解を防ぐことができます。
例えば、

定期的な意見交換会を設け、世代ごとの考え方や仕事の進め方について話し合う機会をつくることが有効です。

一見すると無駄な時間に思えるかもしれませんが、互いの違いを理解し、共通点を見出すことはチームの結束力強化の源となりますよ。

また、日常のコミュニケーションでも、世代ごとに適した伝え方を意識するのが大切です。
例えば、

ベテランの世代には対面での対話や書面での報告を行い、若手にはチャッなどのデジタルツールでの伝達を心がけてみるとよいでしょう。

世代ごとの特徴を踏まえた柔軟なアプローチを取ることで、円滑な意思疎通が可能になりますよ。

世代間ギャップとコミュニケーションについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

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柔軟なマネジメントスタイルを採用する

世代間ギャップを解消するためには、マネジメントの方法を一律ではなく、各世代に応じた柔軟なマネジメントスタイルを取り入れることも大切です。
従来の「トップダウン型」のマネジメントではなく、従業員一人ひとりの特性に応じた指導法を取り入れることで、より効果的な関係構築が可能になります。

例えば、

各世代の特徴を鑑み、ベテラン世代には経験を活かした業務の割り当てたり、若手にはデジタルツールを活用した業務を割り当てたりした上で、一人ひとりの個性に配慮しながらマネジメントを展開していくのです。

上司

「この従業員は細かい作業が得意だから、資料のチェックを任せよう。」

自身が受けてきたマネジメントのスタイルだけでなく、世代や個々にあったマネジメントを試してみてくださいね。

世代を超えた「共通のゴール」を共有する

チームや組織内の世代間の違いを乗り越え、協力し合うためには、チーム・組織全体で共通の目標を明確にすることが大切です。
チームや組織としてのビジョン・目的を全員で確認し、それぞれの役割を明確にしましょう。
個々の価値観や働き方に違いがあるなかで、一つの方向に向かって進むために、「何のためにこの仕事をしているのか?」という視点をぜひ共有してみてくださいね。
世代を超えて共通の認識を得ることができますよ。

さらに、「成果を出すこと」だけを目標にするのではなく、「どのように協力して達成するか」というプロセスも重視してみてください。
世代間の価値観の違いを認めつつ、共通のゴールを意識することで、従業員同士の相互理解が進み、職場の心理的安全性の向上が見込めますよ。

小さな成功体験を積み重ねる

世代間のギャップを埋め、チームの信頼関係を築くためには、小さな成功体験を積み重ね、可視化するのも有効です。
一度の取り組みで劇的な変化を求めるのではなく、日々の業務のなかで少しずつ成功体験を積み重ね、それを言葉や文字にして、全員が実感できるようにしましょう。
長期的な関係構築につながりますよ。

若手

「このチームならできる!」

というチームとしての自己効力感の向上も期待できます。
その結果、従業員の心理的安全性や組織全体のエンゲージメントの向上にも貢献するでしょう。

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まとめ:世代間ギャップの解消は従業員の心理的安全性の確保につながる

世代間ギャップを解消することは、単なる職場の人間関係の改善にとどまらず、組織全体の成長につながる重要な取り組みです。
世代ごとの価値観やコミュニケーションの違いを理解し、柔軟なアプローチを取り入れることで

・従業員の心理的安全性を確保する
・組織の生産性を向上させる
・組織のエンゲージメントを向上させる

ことが期待できます。
特に、心理的安全性の確保は組織の生産性やエンゲージメント向上につながる最重要事項ともいえます。
小さな成功を積み重ね、世代を超えて協力し合える職場づくりを目指しましょう。
ぜひ、できることから世代間ギャップの解消に着手してみてください。

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