iWAM®の理論背景や48の認識スタイル

人材育成に
“認知の深堀り”を。
iWAM®がもたらす、
新しいアセスメントの視点
■ なぜ思ったように育たないのか?――見逃される“指導側のバイアス”

一人ひとりに合った指導をしているつもりなのに、なぜ部下が育たないの?

研修や診断を導入したが、成果に結びついている実感がない・・・
企業の人事担当者や管理職の方々から、上記のような相談を受ける機会が増えています。
スキルを学ばせても、制度を整えても、「個々人の“認知の違い”」を理解していなければ、真の育成にはつながりません。
特に、世代間ギャップ(ジェネレーションギャップ)という言葉で語られるように、異なる世代間の価値観や思考様式の違いが、育成をより難しくしているケースも少なくありません。
さらに見落とされがちなのが、指導する側の“無意識のバイアス”です。
指導者が陥りがちなバイアス

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多くの企業が抱える課題
従来の診断ツールを導入しても
「わかった気にはなるが、育成や配置に活かしきれない」
iWAM®(Inventory for Work Attitude and Motivation)は、
現場の“見えないズレ”を可視化する
実践型アセスメントツールです。
エナジーソースでは、iWAM®を中心に据えた【Bizプロ®マネジメント研修】および【認識designコーチング®】を通じて、持続的な人材成長を支援しています。
■ iWAM®とは何か?
人の“思考ナビゲーションのクセ”を可視化するアセスメント

iWAM®は、無意識に働く
“思考や行動のクセ(=認識スタイル)”を数値で可視化する
アセスメントツールです。

誰もが、“特定の考え方”や“決まった判断パターン”を
持ってしまいがちです。
iWAM®は、“思考のナビゲーションの傾き”を測定し、
職場における、
コミュニケーション・育成・配置・マネジメントに
役立てることができます。
■ iWAM®を支える3つの心理理論と誕生の背景
iWAM®の背景には、人間の「情報処理の構造」と「認知のクセ」を探求・整理・応用してきた、心理学の進化の系譜があります。
認知心理学
1950-60年代
目的:思考プロセスの解明
成果:認知パターンの発見
NLP
1970年代
目的:優秀者のモデル化
成果:実践技術の開発
メタプログラム
NLP発展期
目的:認知フィルター分類
成果:思考パターン体系化
iWAM®
2000年代
目的:思考パターン測定
成果:診断ツール実用化
認知心理学(1950年代~)
思考や行動の“構造”を科学的に解明する土台
1950~60年代、それまで主流だった「行動主義」(刺激と反応で人を説明する)への限界から、「人はどのように情報を認識し、解釈し、判断して行動するのか?」を扱う認知心理学が誕生しました。
人間の“内なるナビゲーションシステム”─つまり「脳がどう考えているか」に注目した学問であり、iWAM®の基本的な前提「人の思考にはパターンと構造がある」を提供する理論的土台です。
iWAM®への活用:
人間の「認知にはパターンがある」という前提のもと、認識スタイルの存在意義と測定可能性の土台を提供している。
認知を“再現・変化”させる技術体系
1970年代、米国のジョン・グリンダー(言語学者)とリチャード・バンドラー(心理学者)は、認知心理学の知見をベースに、「人の思考パターンを意図的に再現・変化させる技術」を開発しました。それがNLP(Neuro Linguistic Programming)です。
NLPは、特に「優れたセラピストやリーダーの無意識の言動をモデル化する」ことで、“成功するナビゲーションパターン”を体系化し、ビジネス・教育・コーチングの分野へ広がりました。
iWAM®への活用:
認識スタイルの設計思想に加え、質問文やフィードバック技法、行動変容支援の手法に反映されている。
思考パターンの“無意識の傾向”を分類・構造化
NLPの研究が進むなかで、注目されたのが、「人は外界の情報を、どのような思考パターン(認知フィルター)で処理しているか」という違いでした。このフィルター群を分類・構造化したものがメタプログラム理論です。
たとえば…
・自分の基準で判断したい人と、他人の期待に沿いたい人
・新しい選択肢を探す人と、決められた手順を踏みたい人
・全体をざっくり見たい人と、細部を細かく確認したい人
こうした違いはすべて、“認知の傾き”や“判断のクセ”として説明されるようになりました。
iWAM®への活用:
職場での思考・行動傾向を48の認識スタイルとして再構成し、iWAM®の測定対象と分析フレームを形成している。
■ 「タイプ分け」ではなく、「思考の多面性と可変性」に目を向ける
iWAM®は、いわゆる「性格タイプ診断」ではありません。「あなたは○○タイプです」とラベリングして分類することを目的とはしていません。
むしろ、タイプ分けによる思考停止・誤解・可能性の狭まりこそが、iWAM®が避けたい課題です。
▼ タイプ分けが招きやすい弊害
・人を固定的に扱う:「この人はこういうタイプだからこう接すればいい」と決めつける
・理解を浅くする:行動の背後にある思考の構造を見落とす
・成長を妨げる:その人の柔軟性や変化の余地に目を向けにくくなる
iWAM®は、人の“今の傾き”を可視化することで、変化可能性を含んだ関係性のデザインを支援するツールです。
■ 実際に職場で起こっている“認知のすれ違い”の例
ケース①:「任せたはずなのに、なぜ動かない?」

上司
自由にやっていい

部下
どこまで判断していい?
上司は「自由にやっていい」と伝えたつもりでも、
部下は「どこまで判断してよいのか分からず動けない」。
結果として放置や停滞が起こり、双方に不満が残った。
ケース②:「結論を言ったのに、伝わっていない」
話し手は要点だけを端的に伝えるタイプ。
聞き手は背景やプロセスを重視するため理解が追いつかず、「説明不足だ」と感じてしまう。
結果、誤解ややり直しが増える。

話し手
要点だけ端的に

聞き手
背景が知りたい
ケース③:「柔軟に対応して」と言ったら、混乱が起きた

上司
臨機応変に

部下
判断基準が不明
上司は「臨機応変に動いてほしい」と思っていても、
部下は判断基準が見えず不安に。
結果として、全体の動きが止まり、責任を避ける行動が増えてしまう。
ケース④:「優秀だと思ったのに、すぐ辞めてしまった」
面接では積極的に見えた候補者が、入社後は組織文化や仕事の進め方に適応できず早期離職。
企業はなぜ合わなかったのか分からないまま採用コストを失ってしまう。

企業
積極的で優秀

候補者
文化に適応できない
iWAM®は、こうした“伝わらない”を“理解し合える”に変えるためのツールです。
「違う見え方をしている」ことを前提に、対話と協働を生み出すための“認識スタイルの共通言語”として活用されます。
▷ iWAM®が測定する16カテゴリーと48認識スタイルの一覧(簡易解説)
| カテゴリー | 認識スタイル | 意味(簡潔に) |
|---|---|---|
| 主体性 | 主体・行動型/反映・分析型 | 主体的に行動する/状況を理解してから行動 |
| 動機づけの方向性 | 目的志向型/問題思考・回避型 | 目標に向かう/問題を避ける |
| 判断基準 | 内的基準型/外的基準型 | 自分の判断に従う/他人の意見を取り入れる |
| 選択理由 | オプション型/プロセス型 | 別の選択肢を求める/既存の方法に従う |
| 情報スコープ | 全体型/詳細型 | 全体を把握する/細かい情報を求める |
| コミュニケーション時の焦点 | 非言語重視型/内容重視型 | 非言語表現を重視する/話の内容を重視する |
| 仕事のスタイル | チーム型/個人型 | 人と一緒に働くことを好む/一人で働くことを好む |
| 責任所在 | 自己責任型/責任分担型 | 個人で全責任を持つことを好む/責任を分かち合うことを好む |
| 変化・相違対応 | 同一性重視型/進展重視型/相違重視型 | 変化に対してどのように反応するか |
| 仕事へのアプローチ | 即行動型/概念構築型/組織・体系化型 | 新しい仕事にどのように取り組むか |
| 時間基準 | 過去重視型/現在重視型/未来重視型 | どの時間基準を重視するか |
| 動機づけの源泉 | 権力重視型/親和重視型/達成重視型 | 仕事において何に動機づけられるか |
| ルールの適応 | 自分型/無関心型/遵守型/寛容型 | ルールは統率/自由/統制/寛容のどれを優先するか |
| 知覚チャンネル | 視覚型/聴覚型/読解型/体感覚型 | 納得・決定するとき、どこからの情報が必要か |
| 意思決定 | 回数重視型/直感重視型/疑心型/期間重視型 | 納得・決定するとき、どのような感覚を必要とするか |
| 興味のフィルター | 人間重視型/機械重視型/システム重視型/知識重視型/金銭重視型/場所重視型/時間重視型/行動重視型 | やる気を出すには、仕事にどのような要素が必要か |
このように、“思考のクセ”“話し方”“行動の動機”まで網羅的に可視化できるのが、iWAM®の他にない強みです。
そして重要なのは、可視化されたそれぞれの認識スタイルに「良い・悪い」の評価は一切ないという点です。どの認識スタイルもそれぞれに価値があり、置かれた環境や役割、業務の性質によって、求められるスタイルは異なります。
iWAM®とは?
人の可能性を引き出す対話支援ツール

iWAM®は「評価ツール」ではありません
人を判定・査定するためのものではなく…
↓

対話を通じて可能性を見つけるツールです
その人らしさを活かす方法を一緒に発見していきます
■ 現場で活かすための、プロフェッショナルの修練と対話
iWAM®は、単なる自己理解や「気づきのきっかけ」にとどまるツールではありません。
私たちは、「人の変化は、関係性の中で起きる」という考えのもと、iWAM®をマネジメント研修やコーチングと一体で提供しています。目的は“資格ビジネス”ではなく、現場で人が動き、組織が変わるための実践的活用です。
実際、iWAM®は日本国内でも10年以上前から導入されていますが、まだ広く普及していない背景には明確な理由があります。それは、iWAM®が“短期間で資格を取得すれば誰でも使える”という類のものではないからです。
48の認識スタイルは一つひとつが相互に関連し合い、個々の背景・状況に応じて意味合いが変化します。つまり、iWAM®の真価は「個を深く理解し、細分化された関わりを柔軟に実行できる」点にあります。その分、構造が複雑で、表層的な解釈では現場で通用しないのです。
だからこそ、当社ではiWAM®を用いる研修講師やコーチ、コンサルタントに対して、次のような取り組みを継続しています。
☑ 定期的な勉強会やラーニングセッションの実施
☑ 最新の活用事例・フィードバックの共有
☑ 難しいケースに対するチームレビューと知見の蓄積
☑ iWAM®の活用スキルを高めるプロフェッショナルコミュニティの形成
これらの仕組みを通じて、コンサルタントやコーチが“使える”を超えて、“使いこなせる”エキスパートとして常にアップデートされる環境を整えています。

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