「新入社員や若手社員をいかに早期戦力化し、
将来のリーダーとして育てていくか。」
これは、多くの人事担当者や経営者が抱える課題です。
近年の新人育成には、従来の方法だけでなく、新しい時代に即したアプローチが求められています。
本記事では
・新人にとって重要な「心理的安全性」
・令和時代の新人育成のコツ
・新人育成が失敗するNGパターン
を解説します。
変化の激しい現代に柔軟に対応できる若手を育てるにはどうしたらいいのか。そのカギを知りたい方はぜひ最後までご覧ください。
今どきの令和時代の新人が求める「心理的安全性」
新人が成長するための基盤となるのが、心理的安全性の高い環境です。心理学者エイミー・エドモンドソンの研究によれば、心理的安全性の高い職場では、社員が失敗を恐れずに意見を出し合えるため、個々の学びと成長が促進されます。
心理的安全性が確保されることで、新人も自分の考えを自由に表現しやすくなり、早い段階で組織に対する信頼感が高まるでしょう。
心理的安全性を確保するには、上司や指導者がただ指示を出すだけでなく、共感や対話を通じて関わることが大切です。上司が新人に適切に関わることで、「安心して挑戦できる」と感じる新人が増え、積極的な行動や提案が自然と生まれてきます。
エドモンドソンの理論は、失敗を恐れず成長する場を提供するための重要な土台となり、若手の力を引き出すための効果的な指導法の一つといえます。
新入社員などの新人育成の現場において、「心理的安全性」の高い職場環境づくりが注目されています。心理的安全性の高さは、新人の成長スピードや定着率に大きな影響を与えることが研究で明らかになっていることをご存じでしょうか。この記事では、[…]
参考:ResearchGate「Self-efficacy: Toward a Unifying Theory of Behavioral Change」
チームとしての自己効力感を重視した令和の新人育成のすすめ
個々の社員が「自分はできる」と感じる自己効力感も重要ですが、特に新人育成においてはチームとしての自己効力感が重要です。
このチームだからできた!
あの上司と先輩がいるからこそ成功できました!
このように感じる「チームとしての自己効力感」を重視することが成長のカギを握ります。
アドラー心理学の「人は他者との共同体感覚を通して成長する」という考え方は、このチームとしての自己効力感に重なります。アドラー心理学の観点からは、人が孤立した状態ではなく、チームの一員として自分の役割や価値を感じることで、より積極的に力を発揮できるとされています。
チームとしての自己効力感が新人の成長を促進するメカニズムについて、社会心理学者バンデューラの理論でも触れられています。例えば、段階的に難易度の上がるプロジェクトに新人を参加させ、成功体験をチームとして味わわせることで、若手社員が持つ潜在力が引き出されます。
チーム全体が「自分たちは成功できる」という感覚を持つと、その場にいる新人も「自分もできるはずだ」と感じ、主体的に行動しやすくなるのです。
令和時代の新人のエンゲージメントを高める工夫
職場における従業員エンゲージメントも、新人が定着し、やりがいを持って働き続けるために重要な要素です。ハーバード・ビジネス・レビューの調査では、エンゲージメントが高い社員ほど、職場に貢献する意欲が強く、離職率が低下することが明らかになっています。
エンゲージメントを高めるには、新人が「この職場での自分の存在価値」を実感できるようなフィードバックが欠かせません。
ただ「よくやった」と褒めるだけでなく、「この行動がチーム全体にどのような貢献をしたか」を具体的に伝えることで、新人は「自分がチームに役立っている」と感じ、より一層やる気が湧くでしょう。このように、新人がチームの一員として実感できる瞬間が、エンゲージメントの向上に役立ちます。
リモートワークが当たり前となりつつある現在、多様な世代が共に働く職場において、新たな課題ともいえる世代間ギャップ。世代間ギャップを放置してしまうと、従業員エンゲージメントの低下やチームの一体感の欠如といった問題が組織全体に広がる可[…]
新人育成が失敗するパターンを避ける
新人育成の方法は多種多様にありますが、効果的な教育のためには今の時代に合わせた育成を実施する必要があります。そのためにも、現代において新人育成が失敗するパターンを知り、同じパターンに陥らないように注意することが大切です。
以下に、具体的な失敗パターンを3つ紹介します。
- 一方的な指導はNG
- フィードバック不足
- 高すぎる期待とプレッシャー
新人育成を失敗すると時間的・人的・金銭的コストのロスにつながります。失敗しないよう注意しながら丁寧に育成を進めましょう。
1. 一方的な指導はNG
一方的な指導で知識やスキルを伝えるだけでは、新人の主体性を育てることができません。対話とフィードバックを通じて新人の考えを引き出し、「自分で考える力」を育むことが求められます。
2. フィードバック不足
適切なフィードバックを欠くと、新人は成長している実感を持てず、不安に苛まれることが多いです。特に最初の半年間は、定期的なフィードバックを通じて「成長している自分」に気づいてもらう必要があります。
3. 高すぎる期待とプレッシャー
若手に対し、高すぎる期待やプレッシャーをかけすぎると、モチベーションが低下しがちです。現実的な目標設定で段階的に成長を促すことで、やる気を引き出す指導が重要です。
今どきの新人を育てるための研修サポート
今の若手が成長するためには、単に知識や技術を教えるだけでなく、彼らの成長を支える「環境」も欠かせません。上司や指導者が適切な関わり方を学ぶことは、新人が心理的安全性を感じ、チームとしての自己効力感を持つための大きな助けになります。指導者には、Bizプロ®マネジメント研修を通じて部下との対話力やコミュニケーションスキルを高め、新人の成長を支えるリーダーシップを身につけることが大切です。
現代の新人を育成するにあたっては、上司や指導者の姿勢や意識が大きな影響を持ちます。Bizプロ®マネジメント研修で適切な関わり方と指導方法を学びましょう。
さらに、新人自身が成長を実感するためには、実践的な学びが不可欠です。エナジーソースが提供する新入社員研修では、今どきの新人が職場で活躍できるよう、座学と実践を組み合わせた研修プログラムを展開しています。この研修を通じて、新人は自分の成長を実感し、仕事への意欲が一層高まるでしょう。
新人がチームの中でグングン成長するためには、心理的安全性やチームとしての効力感の土台を支える指導者の関わりが重要です。
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部下育成にお悩みの方や新人育成の教え方にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
「Bizプロ®マネジメント研修に参加して、部下との関わり方が大きく変わりました。新人の考えを知ることで彼らの成長をしっかりサポートできると実感しています。特に、心理的安全性を意識したコミュニケーションを取り入れることで、新人のモチベーションが上がり、チーム全体の雰囲気も良くなりました。」
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