近年、多くの企業でZ世代などの若手の離職が課題として浮上しています。
この問題に対し、「どうすれば若手に長く働いてもらえるのか?」と頭を悩ませている経営幹部や人事担当の方も多いのではないでしょうか。
実際のところ、終身雇用制度が崩れつつある現代において、若手のキャリア観や価値観は従来の社員とは大きく異なり、世代間ギャップがあるといっても過言ではありません。
この記事では、若手が離職する主な理由と具体的な対策を紹介します。
若手が離職を考える背景
若手が早期に離職する理由は、もちろん一つではありませんが、大きく分けて二つのポイントが挙げられます。
尊敬できる上司や先輩がいない
職場において「この人のようになりたい」と思えるロールモデルの存在は、若手のやる気や成長意欲を大きく左右します。
もし職場に尊敬できる上司や先輩がいなければ、彼らの未来像も描きにくくなることは、皆さんにも想像いただきやすいですよね。
たとえば、若手社員が上司を見て
「数十年後、自分もあのようになるのか。魅力的に感じられないな……。」
と感じた場合、転職を考えるきっかけに十分なり得ます。
画一的な指導や価値観の押し付け
多様性が求められる現代において、画一的な価値観や指導スタイルを若手に押し付けることは、若手の意欲を削ぐ要因になります。
特に、
「自分が育ってきた環境が正しい。」
「自分はこうされてきた。」
と考え、それをそのまま部下に適用しようとする上司は注意が必要です。
当然、若手社員は多様なバックグラウンドを持ち、個々の価値観も大きく異なります。
もし、上司がその違いを認めず、一方的な指導を続ければ、部下は
「自分は受け入れられていない。」
と感じてしまうでしょう。
人は自分の価値を認めてもらえる環境で初めて力を発揮できるといわれています。
受け入れられていないと感じる環境では、 心理的安全性が確保されるはずもなく離職の決断につながってしまうかもしれません。
現代の上司には、多様性を尊重し、部下の価値観を理解しようとする姿勢が求められます。
若手社員の離職を防ぐために上司ができる対策
若手の離職を防ぐために、上司ができる具体的な方法を紹介します。
ロールモデルを育成する
上司や先輩が若手にとって魅力的なロールモデルとなることが重要です。
研修やコーチング、自己研鑽を通じて、上司自身が自己成長を遂げる姿を見せていくことも大切ですよ。
また、若手社員が「こんな風に成長したい」と思えるキャリアパスを明確に提示することも効果的です。
多様性を受け入れる文化の構築
多様性を受け入れる組織文化を醸成するためには、まず上司自身が固定観念を捨て、部下の価値観や考え方を尊重することが求められます。
そのためには、相手を理解するコミュニケーションスキルを磨くことが必要です。
ぜひ、部下の声に耳を傾ける姿勢を強化しましょう。
相手の話を遮ったりせず、最後までしっかりと聴く「傾聴」が重要です。
少し大袈裟と感じても、部下の話に「うんうん。」「そうだね。」と共感したり、質問を投げかけたり、積極的な「傾聴」を心がけていきましょう。
まとめ
若手社員の離職を防ぐためには、組織全体が変革していく必要があります。
ロールモデルの存在や多様性を尊重する文化は、その第一歩となりますよ。
一人ひとりが成長できる環境を提供することで、若手社員のエンゲージメントを高め、組織の持続的な発展につなげていきましょう。
若手社員の離職に悩まれている方は、ぜひエナジーソースにご相談ください。