レゴ®シリアスプレイ®
レゴ®シリアスプレイ®とは?
「レゴ®シリアスプレイ®」はNASAやGoogleを始めとした多くの企業が取り入れている研修手法の一つで、文字通りレゴ®ブロックを用いたワークショップです。「レゴ®ブロック」といえば有名なおもちゃですが、「レゴ®シリアスプレイ®」は2000年ごろにLEGO®社によって開発された対話の手法です。その手法は、MIT(マサチューセッツ工科大学)メディアラボのシーモア・パパート教授が提唱した教育理論「コンストラクショニズム」に基づいており、NASAやGoogleを始めとした企業でも導入されていて、世界中で実施されているワークショップの一つです。実施には、所定のトレーニングを受けたファシリテーターが必要、且つ規定の「レゴ®ブロック」のセットが決まっていたりと、「レゴ®ブロック」を用いて対話をするためのフレームワークが規定されていることが特徴です。
「レゴ®シリアスプレイ®」では、誰もが一度は遊んだことのあるおもちゃ「レゴ®ブロック」を活用して、頭の中のイメージを見える化します。「レゴ®ブロック」の作品を通して、普段なかなか言語化しにくいチームメンバーの想いやビジョンをについて対話することで、「組織のビジョン作り」「チームビルディング」「コミュニケーション力強化」などの効果を期待できます。
- 「チームメンバーのモチベーションが上がらない」
- 「チーム内の会話が少なく、コミュニケーションに課題がある」
- 「チームメンバーが向いている方向やゴールがバラバラで、チームの一体感がない」
レゴ®シリアスプレイ®のやり方
- 「お題」が提示され、作品を作る
最初にファシリテーターから、作品を作るための「お題」が提示されます。「レゴ®シリアスプレイ®」では、この「お題」がとても重要で、ファシリテーターはお題作りのために事前に徹底的なヒアリングをします。例えばチームビルディングの場合には、「あなたにとっての理想のチーム」などのお題が提示され、そのお題に基づいて参加者が作品を作ります。 - 作品を通してお題を語る
次に他のメンバーに向けて、作品を通してお題についての自分の考えや想いを語ります。「この作品は、わたしの理想のチームです。この部分が◯◯を意味していて……」というように、作品を通して語っていきます。ここでは「作品を通して語る」のがポイントです。受講者には話すのが得意な方も、そこまで得意でない方もどちらもいらっしゃいますが、「レゴ®シリアスプレイ®」では必ず、最初に手を使ってお題に対する自分なりの考えを形にしてもらいます。作品をベースに話してもらうことで、お題から離れず、それぞれの考えを共有することができます。
- 作品を元にメンバーで対話する
最後にレゴ®ブロックの作品づくりを通じて、対話を行います。このステップでは、まず他のメンバーから質問をします。例えば、「ここのブロックが赤いのはなぜですか?」「ここの旗にはどんな意味があるのですか?」と聞いていくことで、本人も気が付かなかった作品の意味を振り返っていきます。ここでポイントになるのは「あえて言うなら」。作品を作るときには「そんなこと考えてなかった……」というポイントについても、「あえて言うなら、こういうことかも」と答えていくことで、本人も気がつかなかったような自己理解を促進することになります。
ここまでが標準的な3ステップですが、目的に応じて半日から丸2日かかるものまで、様々な進め方があります。大抵は半日から1日をかけて、この3ステップを繰り返していきます。
レゴ®シリアスプレイ®メソッドと教材を活用したワークショップの特長
- 3Dモデル
付箋で表現した場合とブロックで表現した場合では言葉1つとっても他者の理解は全く異なります。
ブロックを活用することで、参加者の思考が可視化され新たな他者理解に繋がります。 - 潜在意識を引き出す
レゴブロックを道具に使った「真剣な議論」を通して、顕在意識だけではなく潜在意識までアプローチした本質的な議論が展開されます。
参加者がレゴブロックで作った作品の形、色、高さ、距離感などがそれぞれの顕在意識を視覚的に表現します。 - 全員の意見を共有するる
普段の会議では声の大きい人が80%の時間を専有しますが、本ワークショップではレゴブロックの作品を通じて参加者全員が100%意見します。
また、従来のように意見の共通点を探すアプローチではなく、レゴブロックの作品に現れる全員の意見のコアを共有するアプローチをとります。
これにより、決定事項へコミットメントすることになり、社員のエンパワーメントを引き出します。