前回からの続きです。
(Part1はこちらからご確認頂けます。是非合わせてお読みください。)
今回は予防の2つ目「日報を書く」についてです。
キレてしまった日を振り返るというもので、名付けて、「怒りの日報」です。
日報を通し、自らのキレてしまったマインドを
マネジメントしていく、と言う意図があります。
話は逸れますが、心理学で「怒り」は第二感情と呼ばれており、当然その前には
・満たされなかった…
・満たしてくれると思ったのに…
・期待を裏切られた…
と言った様な第一感情があり、この第一感情が叶わなかった時に
「こらぁー!」という第二感情(怒り)が現れるのです。
この仕組みをしっかり理解するために、日報を書きます。手順は
1.事実を書く、
2.あなたの感情を書く
3.あなたの願望を書く
4.Iメッセージ
の4つで、以下に具体例を交えてお伝えしていきます。
【1】:事実を書く
(例)今日までに頼んでおいた企画書ができていなかった。
【2】:あなたの感情を書く
1つ目の事実があって、あなたがどう感じたかです。
もしくは、言ってしまったセリフでもOKです。
(例)大事なクライアントさんに提出するものだから、
修正をかけるって繰り返し伝えたのに、やらなかった。
「仕事をなめてる!」と思った。
↑
この感情が前述の第二感情(怒り)です。
【3】:あなたの願望を書く
本当はどうして欲しかったのか、です。
(例)指示通り、期日通りに企画書を仕上げてほしかった。
↑
これが、第一感情です。
【4】:Iメッセージ
心理学を学んだことのある人は聞いたことのある言葉だと思います。
正しく指導する、メッセージを伝える練習で、キレて言わないようにするための予防です。
Iメッセージは「私」を主語にして、メッセージを伝えます。
「事実」+「影響」+「感情」の三部構成になっていますから、
この順でメッセージを組み立てる練習をしてみてください。
今回の事例を基にIメッセージを組み立てると、
「事実」
↓
今日が締切の企画書ができていない
「影響」
↓
これでは軌道修正ができず、ぶっつけ本番になってしまう
「感情」
↓
大切なお客様だから頼むと繰り返し伝えていたのに、
やってくれていなかった。正直残念だし、期待していただけに裏切られた気持ちだ。
と言った感じになり、とてもパワフルです。
今まであなた自身が怒っているときのセリフを思い起こしてみてください。
「仕事なめてるのか!ぶっつけ本番でできるなんて、そんな甘くないぞ!」
などと、「君はこうだ!」と決めつけていませんか?
それに引き換え、Iメッセージは上司である私は「こう感じているよ」と伝えるもので
それをどう受け取るかは部下次第、なのです。
このやり方を練習することで、実際に怒りを和らげることにもつながります。
以上が「怒りの日報」の書き方のご紹介でした。
少しずつでも実践頂くことで、変化を感じて頂けるかもしれません。
まずはメモ書きからでも始めてみませんか。
次回はキレないために…の予防と対策の「対策」をお伝えします!