

「1on1面談で沈黙が続いてしまう。」
「部下の本音が引き出せない。」
人材育成や部下のマネジメントにおいて、もはや定番ともいえる1on1面談。
しかし、実際の運用ではなかなかうまく人材と話ができない管理職の方も少なくないようです。
特にZ世代をはじめとする若手は、1対1では緊張してうまく話せず、潜在的な意見や改善提案を抱えたまま話ができないことが多いのです。
本記事では、1on1の限界を補い、組織の成長を促進する「グループ面談」という選択肢を紹介します。
最後までお読みいただくことで、人材それぞれの可能性を引き出し、チーム全体の活性化につながる実践的なヒントを得られますよ。
1on1で沈黙する人材は「協働型」の可能性
管理職の方のなかには1on1で沈黙する人材を「内向的」や「主体性がない」と判断してしまう方もいるようです。
しかし、1on1への態度だけで人材を判断するのは危険です。
誤解の可能性があり、ぜひ注意していただきたいところです。
休憩室では同僚と積極的に意見交換しているのに、1on1では「特に問題ありません」と口数が少ない人材
はいませんでしょうか。典型的な「協働型」のサインです。
組織には、仲間と協働する環境にいる方が力を発揮できるタイプの人材が存在します。
協働型の人材は「評価される場」と感じてしまいやすい1on1では緊張して本音を語れない傾向があります。
一方でグループ面談などで複数人と一緒であれば安心感が生まれ、意欲的に意見を出すことができる傾向にあるのです。
管理職の方は、協働型の人材には、1on1で本音を引き出そうとするよりも、小規模なグループ面談で本領を発揮してもらう方が効果的です。
グループ面談で生まれる「集団共感」の力
管理職の方がよく懸念するのは

「グループだと本音を言わなくなるのでは」
という点です。しかし実際には、3〜4人の小規模な場では、むしろ共感が連鎖しやすく、発言が活性化する傾向が強くなります。
例えば、
ある人材が「この業務フローに改善の余地がある」と切り出した際、別の人材が「自分も同じことを感じていた」と賛同する。
そこにさらに別の人材が「それならこういう方法はどうだろう」と提案を重ねる。
こうして集団共感による建設的な議論が自然と生まれやすくなるのです。
心理学では、仲間の存在によって能力が高まる現象を「社会的促進」と呼びます。
協働型の人材にとって、仲間の共感は安心感であり、意見を出す強力な後押しになるのです。
効果的なグループ面談の設計
効果的なグループ面談の実施ポイントを紹介します。
- グループ面談の人数は3〜4人の少人数にする
2人では1on1と変わらず、5人以上では発言が制限される傾向があります。3〜4人がちょうどよいでしょう。 - 共通テーマを設定する
個人的な評価の話題は避け、「最近の業務で改善したいこと」など、全員が関われるテーマを選びましょう。 - 相互フィードバックを取り入れる
管理職が一方的に話すのではなく、人材同士で意見交換を行ってもらえる仕組みを組み込みましょう。
少人数のグループ面談で人材同士の意見交換を活発に行ったところ、生産性のポイントが大幅にアップした報告もあります。
ある製造業の企業では、グループ面談を効果的に行うことで、品質改善に関する提案が月3件から15件に増えた実績もあります。
オンライン時代の新しいグループ面談
リモートワークが普及した昨今、オンラインでのグループ面談に課題を感じる管理職の方も多いでしょう。
特にオンラインでは「誰も発言せず、沈黙が続く」経験をされた方も少なくないのではないでしょうか。
オンライン環境では「空気感」が伝わりづらく、他の方の目線や表情をよく観察する協働型人材は不安になりやすい傾向にあります。
オンラインでの効果的な対話術として「ハイブリッド型グループ対話」を提案します。
- チェックイン
オンライン会議冒頭に全員が一言ずつ近況を話す時間を作りましょう。場が温まりますよ。 - ブレイクアウトルームの活用
大人数の会議を小グループに分けて議論してもらい、その後に全体共有を行ってみてください。 - オンラインホワイトボードの利用
発言が苦手な人も書き込みで参加できるため、意見が可視化され、議論が広がりやすいです。
小さな工夫により、物理的に離れていても心理的な距離を縮め、グループ面談の効果を発揮させることができますよ。
まとめ
本記事では、1on1より効果的なグループ面談について紹介しました。
・協働型人材は1on1では沈黙しがちだが、グループ環境で力を発揮する。
・少人数グループでは「集団共感」が生まれ、改善提案が活性化しやすい。
・オンライン環境でも工夫次第で、対話を深められる。
重要なのは、全員に同じ形式を押し付けるのではなく、それぞれの思考スタイルに合った場を提供することです。
1on1が合う人材もいれば、グループ面談でこそ輝く人材もいます。
人材それぞれの違いを理解し、適切な面談形式を選ぶことで、人材一人ひとりの潜在能力を引き出し、チーム全体の生産性と一体感を高めることができますよ。
まずは次回の面談で、1on1に代えて3人での小さなグループ面談を試してみてくださいね。
思いがけない改善提案や、人材の新たな一面が引き出されるかもしれません。
エナジーソースでは、組織の成長を支援しています。
部下の効果的な育成や組織改善を目指している管理職の方は、どうぞお気軽にご相談ください。