「指示待ち」の部下が自走し始める!|すぐに実践できる3つのマネジメント戦略とiWAM(アイワム)活用術

上司

「なぜ、いつも指示を待ってしまうのか」
「もっと自分で考えて動いてほしい」

一から十まで細かく説明して疲れてしまっている上司や管理職の方もいらっしゃるでしょう。実は、リーダーとして優秀で責任感が強い方ほど、無意識に部下の思考を奪い「指示待ち人間」にしてしまうことがあります。部下が動かないのは、彼らの性格の問題ではなく、組織の構造や習慣に原因がある場合があるからです。本記事では、

・部下の自走を促すための3つの具体的戦略
・部下の認識スタイルにあわせた「指示待ち」脱却方法

を解説します。部下の主体性を引き出し、リーダー自身がマイクロマネジメントから解放されるための具体的なスキルを手に入れてくださいね。ぜひ最後までお読みください。

部下の自走を促す3つの具体的戦略

「指示待ち」の原因の多くは、何のためにやるのか分からない(目的の欠如)と失敗が怖い(心理的安全性の欠如)にあります。指示待ち原因を解消し、自律的な行動を促すための3つの戦略をご紹介します。

戦略1:「Why(なぜ)→What(何を)→How(どのように)」で話す

「明日までに資料をまとめて」など、目的が曖昧なまま作業を任されても、部下は戸惑ってしまい、上司の顔色を伺いながら作業するしかありません。
ぜひ「Why(なぜ)→What(何を)→How(どのように)」の順番で話をしてみてください。部下は業務の目的がわかるようになり「何を基準に判断すべきか」を自ら判断して動きやすくなるでしょう。

上司

「明日の会議で役員が判断できるように(Why)、論点を3つに絞って(How)、資料を作ってほしいです。(What)」

作業の目的と判断基準が明確であれば、部下は「役員が判断しやすいようにグラフを入れようか」などの工夫を自ら考えられるようになりますよ。

戦略2:質問の質を変える

「分かったか?」「できるか?」などYes/Noで終わる質問(クローズドクエスチョン)をされると、部下は反射的に「はい」と答えてしまいがちです。ぜひ

上司

「どこで迷っていますか?」
「一つ改善するとしたらどうしますか?」

などの「問い(オープンクエスチョン)」を投げかけてみてください。問いかけられた瞬間に、部下は答えを探すために考えるようになり、自律的な思考ができるように変化するでしょう。

戦略3:権限移譲に「グラデーション」をつける

上司が「部下の自律のため」と考え、いきなり「任せるから好きにやってみて」と業務を丸投げするのは無責任であり、彼らを不安にさせるだけです。以下の3段階で徐々に業務と権限を手放していくのが理想です。

模倣段階: まずは上司のやり方を真似してもらい、一つひとつの作業の「意図」を解説しましょう

上司

「私のいう通りにやってみてください」

選択段階:いくつかの選択肢を見せて選んでもらい、伴走しましょう。失敗してしまうかもしれませんが、最後まで見守ります。

上司

 「●●さんならA案とB案、どちらを選びますか?」

自走段階: 最初から最後まで考えてもらいましょう。途中経過の報告や結果の報告は来てもらい、軌道修正のみを行います。

上司

「最初から最後まで考えてみてください。」

3つの段階を踏むことで、部下は「見捨てられた」と不安を感じることなく、自信を持って自走へと移行していけますよ。

部下

「自分で考えて進めていけそうだ!」

「指示待ち」を誘発する認識スタイルを理解する

マネジメントの質をさらに高めるためには、iWAM(アイワム)を活用し部下一人ひとりの思考と行動のクセ(認識スタイル)を知ったうえで、コミュニケーションをとることがおすすめです。
それぞれの認識スタイルに良し悪しはありませんが、特定の認識スタイルが高すぎる・低すぎる場合は「指示待ち」になる可能性が誰にでもあり、注意が必要です。
iWAM(アイワム)で48種類あるといわれる認識スタイルのうち、「指示待ち」を誘発しかねない認識スタイルやその組み合わせを紹介します。

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「反映・分析型」と「主体・行動型」

業務に取り掛かる際に自分で判断してに取り組めるかどうかの「主体性」について、iWAM(アイワム)では「反映・分析型」と「主体・行動型」の2方向の傾向があるとしています。

  • 反映・分析型の傾向の強い場合:
    じっくり理解してから行動したい方が多く、不確実な状況で動けなくなりやすいです。石橋を叩きすぎるほど叩き、安全を確認してから行動する傾向があります。
  • 主体・行動型の傾向が強い場合:
    周りを巻き込みながら動いていくリーダーシップを持っている方が多いです。

反映・分析型が高く主体・行動型が低いと、慎重になりすぎて動けず、石橋を叩きすぎて壊してしまうようなケースもあります。結果として自分から積極的に動けなくなり、「指示待ち」状態となってしまうことが多いです。

「問題思考・回避型」と「目的志向型」

どんな言葉でやる気が出るのか、どんなモチベーションで業務にあたるのかなどの「動機づけの方向性」について、iWAM(アイワム)では「問題思考・回避型」と「目的志向型」の2方向の傾向があるとしています。

  • 問題思考・回避型の傾向の強い場合:
    問題を探し、避ける方が多いです。リスクを考えすぎてしまい、行動に移せなくなることがあります。
  • 目的志向型の傾向が強い場合:
    何かに取り組む際、目的から逆算して動ける方が多いです。

問題思考・回避型が高く、目的志向型が低いと、あら探しをしてしまったり問題がないところを問題化したりしてしまい、動けなくなることがあります。動けなくなった結果、「指示待ち」状態となってしまうケースが多いです。

「外的基準型」と「内的基準型」

仕事のなかで何かに迷ったときや、何かを決定するときの「判断基準」について、iWAM(アイワム)では「外的基準型」と「内的基準型」の2方向の傾向があるとしています。

  • 外的基準型の傾向の強い場合:
    他の方の助言を基準に判断する方が多いです。正解の確認が止まらなくなり、指示を求めがちになってしまうことが多いです。
  • 内的基準型の傾向の強い場合:
    自分で判断したいという気持ちが強く、物事を判断するときにあらかじめ判断軸をもっている方がおいいです。

外的基準型が高く、内的基準型が低いと、情報収集をしすぎて行動に移せなかったり、情報を得て自分で決めることが難しくなったりすることがあります。

「指示待ち」を脱却し自走する部下の育成方法

指示待ちは性格の問題と切り捨てる前に、部下それぞれの思考のクセ=認識スタイルに合わせた適切なアプローチで、自律へのスイッチを入れましょう。

1.「主体・行動型」を育てる=率先行動のスイッチを入れる

いきなり周りを巻き込みながら自らの判断で積極的に行動するよう求めても、主体・行動型の傾向が低い部下にとっては重荷になります。まずは下記の3つを取り入れて関わってみましょう。

  1. 最初の1歩を一緒に決めてあげる
    動き出しが分からず停滞している部下が、動き出しやすくなります。
  2. 50%完成で途中報告を文化にする
    「完璧でなくても良いんだ」という安心感が行動量を増やすきっかけとなります。
  3. 行動そのものを承認する
    成果が出ていなくても、まずは「行動したこと」を承認すると、安心感が得られ行動量を増やし、主体性が育ちやすくなります。

最初の一歩を共に踏み出すことで、「まずは動く」習慣を育ててみてくださいね。

2.「目的志向型」を育てる=目的から逆算して動けるようにする

目的志向型が低い傾向のある部下は、目標に向かって進むエネルギーが弱いケースが多く、作業をこなすこと自体が目的化してしまい、「何のために」を見失いがちです。下記の3つのポイントを考えながら目的を念頭に置いたコミュニケーションをとってみましょう。

  1. 「この業務の目的は何だと思いますか?」と問いかける
    この業務ができたら何が手に入るかや、何のためにやる業務なのかを明確にしてもらいましょう。
  2. 部下自身の言葉で業務の目的を言語化してもらう
    業務への迷いが減りやすくなります。
  3. 目的からズレたら「目的に戻す」質問をする
    「目的からズレていませんか」「この業務の目的を改めて考えてみましょう」などの問いかけが有効です。

部下が常に「何のためにやる業務か」を考えられる習慣を育てましょう。

3.「内的基準型」を育てる=自分で判断する筋力を育てる

何かを判断するときに、自分で判断するのが難しい傾向のある部下については、判断する選択肢を絞るのもおすすめです。

  1. 選択肢を比較する機会を増やす
    「A案とB案、どちらが良いと思いましたか」などの質問が効果的です。
  2. 判断理由を言語化してもらう
    選んだ選択肢に対してなぜそう思ったのかを都度質問していきましょう。上司としては間違った判断だと思っても、部下に自分の力で判断してもらうことが大切です。
  3. 決断したプロセスを承認する
    部下自身が「決めた」というその過程をしっかり承認しましょう。

結果の良し悪しに関わらず、自分で決めたプロセスを承認するサイクルを繰り返すことで

部下

「自分で決めても良いんだ!」

という自己効力感を育て、指示待ちからの脱却を促すことができますよ。

まとめ|「指示待ち」は上司の関わり方で脱却できる

「指示待ち」は、部下の性格の問題ではありません。目的が不明瞭な指示、思考を止める質問、そして個々の特性に合わない指導などの組織の構造が生み出した結果です。

・業務の目的を伝える
・質問の質を変える
・権限委譲に段階をつける

ことにくわえ、認識スタイルの観点から

・率先行動のスイッチを入れる(主体・行動型)
・目的から逆算して動く力を高める(目的志向型)
・自分で判断する筋力高める(内的基準型)

育成をぜひ実践してみてくださいね。きっと部下は自分で動き出せるようになりますよ。

まずはぜひ明日から、部下との会話を「Why(なぜ)→What(何を)→How(どのように)」から始めてみてください。業務の目的を理解できた部下は、自ずと主体的に業務にあたれるようになるでしょう。

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