
部下が迷っているとき、「こうすればいい」と答えを与えたくなるのは自然な行為です。
特に時間がない場面では効率的に見えますが、日常から正解を示す習慣が続くと、部下が自分で判断する力を失い、組織全体の成長機会を逃すことにつながりかねません。
本記事では、部下の思考スタイルを理解し、適切な問いかけによって判断力を育てる方法を解説します。
最後まで読むことで、
・部下一人ひとりの特性を活かしながら成長を促す関わり方
・組織全体のパフォーマンス向上に役立つスキル
を得ることができますよ。ぜひ最後までお読みくださいね。
自分の判断に従う部下への関わり方
職場には、自らの考えに基づいて行動を決める部下がいます。
自分の判断に従うタイプの部下は独自の判断基準を持ち、納得できなければ動こうとしないケースが多いものです。
例えば、
プレゼン資料のフォーマットを指定しても

「自分はこちらの方が伝わる」
と主張し、別の形で仕上げるケースもあります。
自らの考えに基づいて行動を決める部下に、一方的に「ルールだから従ってほしい」と伝えても効果は薄く、反発や不満につながる可能性さえあります。
不満を生まないために重要なのは、まず理由を尋ねることです。

「なぜその形式を選んだのですか」
と問いかければ、上司自身が背景を理解できるのと同時に、部下自身も思考を整理できますよ。
自分の判断に従うタイプの部下は納得すれば大きな推進力を発揮するものです。
経営者や起業家に多い特性ともいわれ、信念を持って行動できる点は大きな強みです。
ただし、組織で働く以上は協調も不可欠ですね。
したがって

「判断の影響をチーム全体で考えてみましょう」
と問いかけ、独自性と協調性の両立を促すことが効果的ですよ。
他人の意見に左右される部下への関わり方
自分の判断に従う部下の一方で、他者の意見や反応を重視する部下もいます。
他者の意見に敏感なタイプは

「どうしたらいいでしょうか」
「これで合っていますか」
と頻繁に確認を求め、協調性や調整力が高い一方で、自分の判断に自信を持ちにくい傾向があります。
注意すべきは、こうした他人の意見に左右されがちな部下に正解を与え続けると、依存関係が強まってしまう点です。
「上司に聞けば答えがもらえる」と誤って学習してしまい、考える機会を失ってしまうのです。
そこで上司が取るべき有効な問いかけは

「どう考えますか」
と思考を促すことです。
返答が「わからない」であっても、

「もし私が不在ならどうする?」
「過去に似た場面ではどうだった?」
と重ねて聞くことで、部下に考える練習を積んでもらえますよ。
次第に判断力と自律性が育っていくでしょう。
世代間ギャップを超えた問いかけの技術
世代によって物事の判断基準には違いがあります。
上司の方には、一人ひとりの思考特性の理解だけでなく、世代ごとの違いも理解しながらマネジメントを行うことをおすすめしています。
バブル期に育った方々のなかには「自分で切り拓く」という価値観が強いことが多い傾向があります。
一方、行動な情報化社会のなかで育ったZ世代などは「まず調べる」「多様な意見を聞いてから判断する」傾向を持っています。
バブル期を経験したベテラン世代の上司が

「最近の若手は自分で考えない」
と若手を決めつけてしまうと、Z世代の若手が本来持っている力を引き出せません。
若手の考える力を引き出す効果的な問いかけの技術として、次の「3つの問いかけ」ご紹介します。
- 現状確認の問い:「今どこで迷っていますか?」「どこまでが分かって、どこからが分からないですか?」
- 選択肢を広げる問い:「他にどんな方法が考えられますか?」「制約がなければどうしたいですか?」
- 判断基準をつくる問い:「何を最も大切にしたいですか?」「成功とはどんな状態だと思いますか?」
さらに、自分の判断に従う部下には

「根拠を教えてください」
と問いかけ、他人の意見に左右されやすい部下には

「直感ではどう感じますか?」
と促すなど、部下の思考スタイルに合わせた工夫も有効ですよ。
まとめ
上司が部下に正解を与えることは効率的に見えますが、長期的には判断力を育てる機会を奪いかねません。
重要なのは、部下の思考スタイルを理解し、適切な問いかけによって自ら考える力を引き出すことです。
自分の判断に従うタイプには視野を広げる問いを、他人の意見を重視するタイプには考える機会を与える問いを投げかける。
そして世代間の違いを理解した上で段階的な問いを重ねることで、部下は「教えられて動く存在」から「自ら判断して行動する存在」へと成長しますよ。
この記事で紹介した問いかけを実践すれば
・部下の判断力が育つ
・部下の自律的な行動が広がる
など、嬉しい結果がもたらされるでしょう。
部下に適切な問いかけを続け、成長を促すことは、上司の大切な役割の一つではないでしょうか。
イノベーションの芽を育て、協調性と独創性を兼ね備えた強い組織を実現してくださいね。
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部下育成にお悩みの方や組織改善を目指している方は、どうぞお気軽にご相談ください。