

「上司がなかなか決めてくれない」
「判断が遅い」
といった不満の声は、組織のなかでよく聞かれる不満の一つです。
しかし、決められないことや判断に時間がかかることを、単純に「優柔不断」と片付けてしまうのは早計かもしれません。
意思決定のスピードやスタイルには、人それぞれが持つ思考特性が大きく影響しているのです。
本記事では、意思決定に関わる二つの思考スタイルを整理し、それぞれの強みを活かす方法を紹介します。
本記事を最後まで読んでいただくことで、
・部下や上司の意思決定の背景を理解できる
・思考特性を踏まえた役割分担やチーム編成を実践できる
ようになるヒントが得られますよ。ぜひ最後までお読みくださいね。
自分の判断に従う思考スタイルの理解
「決断スタイルの違い」の理解において、まず知っていただきたいスタイルの1つ目が、「自分の判断に従う思考スタイル」です。
今までの自分の経験や価値観、直感を基準に素早く決断を下す傾向があります。
例えば、
ある営業部長は市場調査の結果を無視して

「自分の経験では今が好機だ!」
と判断し、新商品の投入を決めた。
周りからは戸惑いの声もあったが、営業部長がプロジェクトを推し進めた結果、予想以上のヒット商品となった。
自分で決めたことに自信を持ち、迷わず進めることが強みとなっている、典型的なケースです。
しかし一方で、自分の判断に従う思考スタイルが強すぎると、周囲の意見を軽視して独断的に進めてしまうリスクがあります。
「俺についてこい」型のリーダーになりやすく、特に若手世代からは

「もっと意見を聞いてほしい」
と不満が出ることもあります。
他人の意見に左右される思考スタイルの理解
次に知っていただきたいのは「他人の意見に左右される思考スタイル」です。
意思決定の際に周囲の声やデータを重視し、十分な根拠が整ってから行動に移します。
例えば、
品質管理部長は新しい検査方法を導入する際、

「現場の意見を徹底的にてから判断するべき」
と主張し、3か月かかったが一見不要と思われるような細かい情報まで集めた。
上層部からは「判断が遅い」と批判されたものの、結果的に現場のニーズを反映した方法を導入でき、不良率の大幅な低下と現場の納得を得ることにつながった。
他人の意見に左右されるスタイルは、「優柔不断」と捉えられがちですが、実際はより良い判断を下すために多様な視点を取り入れていると捉えるのが適切です。
判断に時間がかかるスタイルの方には、データや権威ある専門家の意見を提示することで決断を後押しできる点も特徴です。
ただし、判断に時間がかかることは事実です。
他人の意見に左右されるタイプの強みを活かすには、時間に余裕のある戦略立案やリスク管理の分野で役割を与えることが効果的ですよ。
特性を活かしたチーム編成
意思決定を巡る二つの思考スタイルは、どちらが優れているというものではありません。
重要なのは状況に応じて使い分け、組織として両方をバランスよく活かすことです。
緊急時の意思決定では「自分の判断に従う」タイプの即断力が力を発揮します。
一方で、長期的な戦略策定や制度設計では「他人の意見を重視する」タイプの慎重さが役立ちます。
例えば、
あるIT企業で、システム障害が発生した。
即断型のリーダーが迅速に対応し、その後の再発防止策は情報収集型のマネージャーが中心となって策定した。
両者の強みを活かすことで、緊急対応と長期的安定の両立を実現したのです。
ぜひ、それぞれの特性を活かしたチーム編成を考えてみてくださいね。
世代間ギャップと思考スタイルの関連
生まれ育った世代によっても、思考スタイルの現れ方に傾向があります。
団塊世代やバブル世代は、「自分で切り拓く」という価値観が強い時代背景があったため、自分の判断に従う傾向が比較的強く出やすい傾向にあります。
一方で、Z世代は高度な情報化社会のなかで育ったため、情報収集を重視し、周囲の反応を確認してから動く傾向があります。
世代によっても価値観に違いがあり、世代間ギャップとして職場に軋轢を起こす原因となりかねません。
そこでぜひ大切にしてほしいのが、世代間ギャップを活かし合う視点です。
独断力の強いベテラン社員と、情報収集を重視する若手社員をペアにすれば、スピードと慎重さを補い合えるチームができますよ。
まとめ
「決められない上司」と見える行動の裏には、思考スタイルの違いが隠れていることがあります。
自分の判断を基準に行動するタイプは即断力に優れ、他人の意見を重視するタイプは多様な視点を統合する力に長けています。
思考スタイルの違いを活かし合ったチーム編成を考えてみてくださいね。
結果として、
・部下や上司の意思決定の背景を正しく理解できる
・コミュニケーションが改善される
・役割に応じた配置や協働の仕組みを整えられる
・イノベーションが生まれやすくなる
ことが期待できますよ。
それぞれの人材が持つ思考スタイルの違いを理解し、活かし合うことで、より高度な組織がつくれるでしょう。
ぜひ、できることから始めてみてくださいね。
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部下育成にお悩みの方や組織改善を目指している方は、どうぞお気軽にご相談ください。