会議がかみ合わないのはなぜか?|思考スタイルの違いを活かす会議設計

管理職

「会議の進行が遅い」
「部下との会議がなかなか進まなくてイライラする」

何かを決めるための会議なのに、なかなか話が進まず決められない、参加者のストレスを誘発してしまう、そんな経験はないでしょうか。
会議における「かみ合わなさ」は単なる好みの違いではなく、一人ひとりの思考スタイルの差に起因するものです。

本記事では、全体像から話す傾向が強い人材と、細部を積み上げて考える傾向が強い人材の2つの思考スタイルの特徴を解説します。
最後までお読みいただければ、会議で

・会議時間を短縮できる
・会議参加者の納得感を高められる
・意思決定の質を向上できる


など、組織にとって前向きな結果を得ることができますよ。

全体を見渡す思考スタイルの特徴と会議での活かし方

特性と強み

全体を見渡す傾向がある人材は、まず「森」を見てから「木」を見る思考を持つ傾向があります。
方向性やビジョンを先に理解することで力を発揮しやすく、結論から入るプレゼンテーションを得意とする場合が多いです。
全体をまず見渡すタイプが適切に活かされれば、会議冒頭で大枠の方向性を提示し、全員の認識を素早く揃えることが可能になります。

生じやすい摩擦

しかし、全体を見渡す傾向がある人材の一方でもちろん細部を重視する人材もいます。
細部を大事にする人材にとっては、全体像の説明だけでは不安が残りがちです。

細部を重視する思考スタイル

「具体的に何をどう変えるのか」
「大雑把すぎる」

などの疑問が解消されないため、議論がかみ合わない場面が多発してしまうのです。
この「かみ合わなさ」が、会議を長引かせる要因の一つといえるでしょう。

解決策

大局を重視する人材も満足しながら、詳細を求める人材も満足できるようにするには、「ズームイン型プレゼンテーション」が有効です。

ズームイン型プレゼンテーション
最初に30秒で全体像を提示し、その後に選択肢や概要を短く説明、最後に質疑応答で詳細を深掘りするプレゼンテーション技法

段階的に情報を絞り込むことで、全体像を重視する人材も細部を重視する人材も満足できる進行が実現しますよ。

まとめ

・全体を見渡す思考の人材は「森から木へ」の順序で考える
・30秒での全体像提示が会議効率を上げる
・ズームイン型で段階的に詳細に入ることで全員が理解できる

細部を重視する思考スタイルの特徴と会議での活かし方

特性と強み

細部を重視する傾向がある人材は、一つひとつの前提条件を積み上げるように論理を組み立てる傾向があります。
正確性とリスク回避に優れ、曖昧さを嫌うため、計画の実効性を確保する場面で欠かせない存在です。

生じやすい摩擦

ただし、スピードを重視する環境では、特に全体を見渡す思考スタイルの人材から

全体を見渡す思考スタイル

「話が長い」
「結論が見えない」

と批判されやすく、発言機会を奪われる場合があります。
細部を重視する思考スタイルをもつ本人にとっては、前提を無視した結論だけの議論は極めて不安を伴いやすくなってしまいます。
現代のビジネス環境がスピード重視になりすぎて、じっくり検討することが軽視される風潮があることも、摩擦の原因のひとつといえるでしょう。

解決策

詳細を重視する思考タイプの人材も納得しやすいプレゼンテーション方法として、「エレベーターピッチ+ディープダイブ」が挙げられます。

エレベーターピッチ+ディープダイブ
冒頭に30秒程度の要約を提示(エレベーターピッチ)したうえで、詳細を説明する時間をあらかじめ確保する(ディープダイブ)プレゼンテーション方法

まず、最初の30秒で結論の方向性を示し、その後に前提条件や数字を補足する時間をあらかじめ用意しておくのです。
スピードと精度の両立が可能になり、詳細を重視する人材にも納得しやすくなりますよ。

まとめ

・細部を重視する思考の人材は「積み上げ式」で考える
・エレベーターピッチで要約を先に示すことが重要
・詳細検討タイムを別途設定することで深い議論が可能

思考スタイルの違いを活かす会議設計

会議で多い摩擦の一つに、大きなアイデアを語る人材と仕様が固まらないと動けない人材の対立があります。
多くの会議が、全員同じタイミングで同じ深さの議論をする前提で設計されていることが原因といえるでしょう。
人材それぞれで情報処理の順序が違うのに、画一的な進行をしてしまうと摩擦が起きかねません。
全体を見渡す人材、細部を重視する人材、いずれも組織に必要な視点であり、どちらかを排除すればバランスを欠いてしまうケースが多いのです。

サンドイッチ会議法

全体を見渡す人材、細部を重視する人材のどちらの強みも活用できる方法が、「サンドイッチ会議法」です。

サンドイッチ会議法:
1.ビジョン共有(冒頭5分):全体像を示し、方向性を共有する
2.詳細検討(中盤15分):具体的な条件やリスクを確認する
3.統合と決定(終盤10分):両方の視点を踏まえて結論をまとめる

サンドイッチ会議法を取り入れると、全体像を重視する人材には方向性が示され、細部を重視する人材には検証の機会が与えられます。
双方が納得できる意思決定ができ、会議に対する満足度があがりますよ。
結果として、決定事項への参加者の当事者意識も高まり、精度も上がりやすくなりますよ。

まとめ

会議効率を下げる要因は、参加者の思考スタイルの違いを理解せずに一律の進行をしてしまうことです。

・全体像を重視する人材は、冒頭でビジョンを提示し、自由度を持たせる
・細部を重視する人材は、結論を先に示し、詳細を深掘りする時間を確保する
・両者を組み合わせるには、サンドイッチ会議法で段階的な進行設計を行う

少しずつでも実践していくことで、会議の時間を短縮するだけでなく、参加者全員が「自分の視点が活かされた」と感じる場をつくれます。
結果として、意思決定の質が高まり、実行段階でのスピードと精度が両立するでしょう。
ぜひ、次回の会議で「どのような順序で話すと理解しやすいですか」と一言尋ねてみてください。

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